どのくらいの鍼灸の刺激量や治療間隔が適切なのか？
(まずはあなたにあった刺激量や治療間隔を探していきますので安心ください。）

良く患者さんに聞かれる言葉があります。

●鍼刺激は強くないと効かないと思っている方

鍼って我慢して受けないと効かないですよね？治るんだったら我慢するんでたくさん鍼を打って、効くんなら長い時間してほしい、深く打ってほしい、太い鍼のほうが効きますか？など鍼の効果を高めるために刺激を上げてほしいという意見です。確かにこのタイプの患者さんは弱ければだめなような気がしますが、ただただ強く鍼を打てば効くわけでもないのです。最近鍼灸業界でブームになっている鍼をたくさん鍼を悪いところに打っている治療院がありますが、否定はしませんが、本当にあれほどの刺激が必要かといえばただただ疑問でしかありません。そういうやり方で効く人もいるでしょうし、もちろん効かないどころか、、、になってしまう可能性もあるような気がします。

●鍼灸に対して猜疑心が強くてもともと信じていない方

鍼をうったら余計に悪くなりませんか？鍼って本当に効くのですか？麻痺しているだけですよね、その時だけ効くのでは？いろんな疑いがあるものの興味もあるという方ですね。知り合いから鍼灸が効果があったと聞いた、西洋医学でいろいろしてみたがよくならなかった、メディアやSNSで存在を知ったとか、ドクターから紹介されたとか、で疑いもあるものの興味もある方ですね。

どんどんLINEや電話で質問してくる方が多いです。なかなか会話が途切れることがありません。確かに気持ちはよくわかります。騙されたくないとか、効果がでないようならしたくないとか、これ以上悪くなっては困ると思われていると思います。そういう方が家族に無理やり連れてこられたりとか、逆に本人がいきたがっているのに家族が止めたりなど、非常にややこしい状況になっている方も。

こういうケースではあまり鍼灸を受けることはお勧めできません。もう少しゆっくり考えてみて決めてもいいと思います。猜疑心より興味のほうが勝った時に受けてみてはと思いますし、それでも無理やり受けたほうがいいとは思えないのです。鍼灸や漢方薬など東洋医学は特殊な業種だと思いますので、私たちも無理やりしたいとも思っていないですし、鍼灸をやってみたいという方に来ていただければと考えていますので、ぜひ本当にやってみたいと思うまで。

●弱い刺激を求める方へ

できるだけ弱くしてほしい、痛いのは絶対ダメ、過敏体質の方、過去にトラウマがある方、と自分は強い刺激に合わないと教えてくれる方はいます。それはそれで正しい場合もあります。ただ、食わず嫌いのように実際に食べてみたら意外に大丈夫だったということも多々あります。この辺りはまずは調べないといけません。様々な刺激を与えてどこまでが大丈夫かダメかを調べることで解決するので、ぜひ不安な方は教えていただきしっかりと調べます。教えてくれなくても初めて当院に来院する方はもちろん調べることになります。鍼灸を受けることで一番重要なのが刺激量の調整になるからです。まずは自分に合った刺激を見つける事、そしてその刺激で的確な治療がおこなわれていることが多くの方に効果をだしていくコツにもなってきます。また、私は鍼は大丈夫ですといいながら、どういう鍼が基準になっているかはもちろんわからないもので、あまりあてにならないです。やはり皮膚過敏の検査は必衰ですね。

あなたにとって本当に弱い刺激が有効ですか？まずはそこから調べていきましょう。

皆さんが想像しているより弱い刺激で鍼をする鍼灸院があります。脈をみながらおこなう流派に多いのですが、悪いところに鍼をせず、手首や足首などに鍼刺激をおこなって、脈をみながら調整するやり方になります。

その鍼灸院との相性がよくない患者さんは、鍼というのは痛くないと効かないと思っている方でしょう。そういう方は鍼灸というのは感じないといけないものとしているので、あたかも騙されたのではないか？といわれる方もいますが、決して騙されたわけでなくそういう鍼灸のやり方もあるということになります。上手な先生になると皮膚に刺さないレベルでの治療で効果を出せる先生がいるものの、かなりの技術を要することから臨床歴が長い先生を探さなければいけなく、なかなか見つからないことが多いです。

ちなみに敏感な患者さんや乳幼児や小学生のかた、などではこれらの弱刺激との相性が良い方もおおくいるのでその場合はもちろん対応可能ですが、あらかじめわかっている方は予約時にお知らせいただければと思います。

ここがポイントかなとおもうのでしっかり説明しますね。

鍼は強く打ったから治るわけでもないし、早く治るわけではありません。その鍼刺激に対して受けての患者さんがどのように感じてどのように反応を起こすかが大事だと思います。と、私は考えています。

たくさん鍼を打ってもらった、強い刺激をしないと治らないというわけではなく、そういう刺激を身体が求めていれば効果的であると考えています。効果があるのはいわゆる鈍感な方であり、いくら鍼を強くしても動じない方でしょう。よく言う鍼好きな方であり、そういう方もおられますし、当院では中国鍼をしてほしいという方がおられますが、そういうお声がけがあればもちろん強刺激でおこなうことがきまりますし、当院の院長は中国留学していましたのでもちろん強刺激の治療は得意分野でもあるのでお知らせください。

また、これも1つの強刺激という治療法ではありますが、すごくたくさん鍼をする流派というのがあります。これに関しては私自身が過去におこなった経験もないし、いろいろ学んできた中でもそういうやり方でしているところを知りませんでした。安易に悪いとかよくないとかは言えないものの、内出血や事故などの可能性はあるのではないかと危惧しております。そういう治療を受けるかどうかは治療院でもアピールもされているので、受けるかどうかは自己責任です。よくよく考えて決めてください。ちなみに私にこのやり方でしてくださいといわれたらこれだけはお断りしております。

普通の刺激でおこなうというのは、来る患者さんも敏感な方でもないし、鈍感な患者さんでもない、いわゆる普通の患者さんです。肩こりや腰痛などの疲労性であったり、リラクゼーション目的であったりする方も多いので、マッサージや接骨院を併用しているところが多いと思います。

毎回、同じ刺激でおこなうのが特徴でもあるので、今日は弱いなとか、強いなというのがないのが特徴でもあり、ある意味安定した効果をだす治療院であるとも言えます。ただし、敏感な方にとっては強い刺激になり、いわゆる揉みおこしなどを起こします。逆に鈍感なかたにはものたりなく効果がでないので間隔を詰めて通う方が多いです。

ちょっとした疲労であったり、リラクゼーション目的ならおすすめになるものの、自分のタイプであったり、病気の重さなどによっては効果がないことも多く、何度も通っても変化がでないということが多いです。

そのかたにあわせた刺激をおこなって治療をしてくれるところは実際に多くはないです。治療院としては理想的ではあるものの、いろんな刺激の方が来るのでそれを調整するのが難しい場合もあります。やはり経験値もいるし臨床歴もいります。若手の治療家の場合は通うのに私なら注意するかもです。

最低でも15年以上の臨床歴、10年以上の開業歴をもっている治療院が理想だなと思います。患者さんも老若男女になりますし、病気もいろんなのがあります。常に勉強を続けていないといけないし、いろんな新しい情報も仕入れていかなければならないです。

あと、注意するのは治療家の思い込みかもしれません。経験をふめばあれだろうとか、これでいけるだろうとなることも多いです。このあたりは経験値のある治療家が常に注意することでしょう。車の運転と似ているかもしれません。